■新聞形式教材「新プリ」の5種類目を開発■
当社は、ノート代わりになる新聞形式のプリント教材「新プリ」シリーズの5種類目として、読書感想文や作文で使う「新プリエッセー」を開発しました。新聞の長文記事の「読み物」形式に基づき、「起(き・起こす)承(しょう・受ける)『展(てん・ひろげる)』結(けつ・結ぶ)」型にまとめるのが特徴。読み手を引き込みつつ、論理的に考えを伝える形式です。夏休みの〝難題〟になりがちな読書感想文の機会を活用し、子どもたちに将来役立つ「文章の型」の習得を促します。
読書感想文の場合、起承「展」結のおおむねの内容は次の通りです。
①起(起こす)…印象的な自身のエピソード
②承(受ける)…そのエピソードと関連した書籍の内容
③展※(ひろげる)…書籍の内容と同様の状況を感じさせる周りのこと(家族や友人、社会のこと)
④結(結ぶ)…自分はこうしていきたいという思いや抱負
※③「展」の本来の文章形式は「転」です。
その漢字から、場面や視点を「転じる」、「ころがす」「うつす」という印象が強くなります。
新プリエッセーでは、「展開」といった使い方があり、書く内容の意味に近い「展」の字を使っています。
◇書く手順は「承」から
書く手順は次の通りです。
(1)まず「②承」から取り組みます。書籍の中で、注目した▽関心がわいた▽心に引っかかった−場面を書き出します。
(2)次に「①起」に戻ります。(1)で選んだ場面に関連した「自分の印象的な体験」を書き出します。
(3)「③展」で、「書籍の内容で注目した場面」について話題を広げて書き出します。
・書籍の内容のその後の展開(課題解決、取り組みが発展といった前向きな内容)
・書籍の内容にちなんだ家族や友人の出来事
・書籍の内容にちなんだ社会の出来事
・注目した場面と反対の意味を持つ出来事 …など
ここで文章量を調節できます。
(4)最後に自分の思いや考えを書き出します。
◇各段階で専用「5W1H」シート活用
(1)〜(4)の書き出しは、それぞれ専用シートを使い、その場面の5W1Hについて箇条書きでも良いので書ける内容を具体的に示すようにします。
その後、それぞの5W1Hから下書きを作成。推敲して文章を整理し、清書します。
最後に、題名を考えます。
書籍の内容で注目した場面▽その場面と自分の体験の共通点▽自分が伝えたい意見−といった点に着目し、「〇〇は(した)□□」などとキーワードを組み合わせて作ります。
余力がある人には、その文章に関する「絵」を描くように勧めると、表現力の向上につながります。
◇社会での対話場面でも有効
自分の体験や社会の出来事を引き合いに出しながら、特定のテーマについて意見を述べる手法を身につけておけば、社会に出てから役立ちます。
コミュニケーションを取ったり、交渉したりする場面、面接や発表会などさまざまな場面で有効です。
書く「型」や「手順」を示し、子どもたちが読書感想文などの課題に取り組みやすいようにしつつ、社会で必要な力を養うのが新プリエッセーです。
今回、開発にあたって新プリエッセーを体験した子どもは、最初文章を書くのがしんどそうでしたが、最後に意見を書く段階では自ら望んで取り組むようになっていました。
今後、子どもや先生、保護者の皆さまからご指摘をいただきながら、より良い形式や取り組み方を追求してまいります。
夏休みも終盤になってしまいましたが、お困りの場合はぜひ新プリエッセーをご検討ください!
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この取り組みは、大阪・関西万博の「TEAM EXPO 2025」プログラム/共創チャレンジに登録されています。
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